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「ungle 83年7月号、9月号」(主婦と生活社)

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ライター業の師匠と決別し、必死に仕事の独り立ちをしたいと思いつつ、さてどうしたら良いのかさっぱり分からない。小学館のゴジラの絵本を始める前。そういえばぼくは住み慣れた品川区を離れて、大田区へ移った時期だった。
いろいろとある家庭で、父が知人の連帯保証人をやって、逃げられた。その借金を返すために家計は逼迫し、けっきょく家と店を整理する羽目になる。
商店街に育ったぼくにとって賑やかな町中の風景は生活の基本だ。それを、街道沿いの建て売り店舗兼住居へ移って、少し寂しい気持ちと、心機一転の思いもあった。
それにしても社会常識がない。オタクなんて狭い世界で威張ってしまうので、振り返ると余計にそれを感じた次第。その上、もし気弱な人間なら萎縮するのを、ぼくのようなネジの揺るんだ人間は、それでもなんとかなると暗示をかけて歩いた。そう歩くしかなくて。
「ungle」の仕事はたしか「宝島」の野々村文宏さんの紹介なんだと思う。この人にはだいぶ買ってもらえていたんだと今にしても思う。要するに、感謝する感覚すらない猪突猛進の頃だった。
「ungle」は「ぴあ」よりも町の情報の多い映画情報誌で、なにをトチ狂ったか「ウルトラQ」の上映会を開く事になった。読者アンケートで高かったらしい。
ぼくは同人誌で「ウルトラQ」特集を出していたので、話はトントン拍子で決まって、誌面の構成記事のいくつかとパンフレットを任された。
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取材と言っても知っている相手を頼るしかない。
ファン代表としてヒカシューの井上誠、池田憲章、野々村文宏、ぼくが顔を出し、スタッフ代表として、実相寺昭雄、山田正弘、宮内國郎、野長瀬三摩地、成田亨、キャストとして、佐原健二、桜井浩子、二瓶正也、古谷敏、森次晃嗣、ひし美ゆり子、西條康彦ら、けっこうな面々がコメントをくれた。
でもほとんどが電話取材だったのだと思う。そういう雑誌だ。ぼくが電話で答えてもらったのは、桜井さん、古谷さんで、自宅へ伺ったのは、山田さん、西條さん、成田さん。
野長瀬監督とはしばらく連絡を取っていなかったので、取材に行きたかったが、池田さんが先にやった。上映会当日、野長瀬さんが来てくれて、ここんところ遊びに来てくれないんですよ、と担当者へぼくの事を言ってくれた。
担当者は少しオタクを舐めたところがあったと思う。「ウルトラQ」のビデオを見たいと言うので貸したら返ってこないし、いつの間にか2回目の上映会では、ぼくはお払い箱になっていた。

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