かあちゃん


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雑感

かあちゃん

(再録)

10-05-09 母の日 かあちゃん!

p_0910_2.jpg先週、時代劇専門チャンネルの再放送で「かあちゃん」を見た。野川由美子のかあちゃんだった。
山本周五郎の原作で、市川崑も映画で撮っている。かあちゃんは岸恵子。
テレビシリーズでは、市原悦子のかあちゃんもあるそうだ。
さまざまなかあちゃんが居る。かあちゃん・・・。
ぼくは母をそういう呼び名で呼んだことがない。正直言うと、ちゃんとお母さんとかママとか言う呼び名はここのところ避けている。
まぁ、おい!とか、は言いませんがね。子どもの頃は、ママだったな。
品川の下町なのに、かあちゃんと呼んだことはない。
母の日だから、心の中で呼びますよ。
で、先週見た「かあちゃん」。これは3度目だ。見る度に、最後の勇吉の台詞「かあちゃん」で泣いてしまう。たぶん泣かない人は居ない。
分かっていても、涙が出る。
野川由美子の気丈なかあちゃんは、日本の母の顔だ。怖い。怒っても怖いし、優しい時も怖かったりする。5人の子どもを女手ひとつで育てるのだ。ヤワではやっていけない。
日本のかあちゃんは強い。そして優しい。
6人目の子どもが出来た。ある夜、食うに困って入った泥棒だ。
かあちゃんの一家は、長屋暮らしで、貧しいながらも正直で、互いに信頼しあい、兄弟みんなが仲が良い。かあちゃんは、がらっパチなのだ。
口は悪い。泥棒に説教をする。みんなが起きちゃうから、と静かに。
刃物を持った泥棒は、怖くないのかい?と聞く。
恐いものか。困っている時はお互い様。でも、その金は持って行かれると困る人がいる。
ある事件で傷害を犯して寄せ場から戻る人を助けるお金だ。その人がふたたび店をもてるお金を、家族が働いたお金を使わずに集めた。だから、持って行っては困る。
けれどもどうしてもと言うなら、止めはしない。
泥棒に入った勇吉は、根は優しい。話を理解した。去ろうとする勇吉へ、かあちゃんは、何にもないがと味噌汁を温める。泊まって行きなよ。
次の日、目が覚めると、かあちゃんは兄弟たちへ勇吉を紹介する。
遠い親戚で、昨夜遅く来たんだ。今日から一緒に暮らすよ。
おう!
同い年の兄弟たちは、誰も変だとは思わない。勇吉をこころよく受け入れた。勇吉はだんだん、その気持ちがつらくなる。
勇さんも働かなきゃね。特別扱いはしないよ。
かあちゃんはがらっパチだから、泥棒だった勇吉の過去は問わない。一緒に暮らす。それだけでかあちゃんは何も望まない。
兄弟の働く先で大工の見習いになる勇吉。だが手弁当が、他の兄弟より少し多めに入っている。それは困る。立場がない。その事をかあちゃんへ言う。
かあちゃんは、悪かったねぇ。勇さんが痩せているから、せめて体が慣れるまで体力を付けさせなきゃと、みんなで決めた事なんだ、言っとけばよかったね。
勇吉は、そんな温かい事をされた事がない。泣きながら回想する。兄も姉もいた。貧しい家庭だ。兄は働いて入る金で好きな物を食べられた。姉は子守で小遣いをもらえた。けど、自分は兄弟たちからおこぼれさえもらえない。
俺のかあちゃんは、見て見ぬふりをする。
その時、かあちゃんは怒った。勇さん、どんな理由があっても、自分の母親を悪く言う人は、わたしは許さないよ! 誰が、自分の産んだ子をつらくさせたいものか。親には、してやりたくても出来ない事もあるんだ。
わかったよ、おばさん。
ある日、勇吉は、陰口を叩く男たちを見かけてしまう。あそこの家は付き合いが悪い。金を貯め込む銭の亡者だ! 勇吉は、飛び込んだ。
殴った。怒りが爆発した。
仲裁が入って、怪我を負った勇吉は家に戻る。そしてかあちゃんへ詫びた。詫びながら、自分はもう出て行くと言った。
これ以上、親切なみんなに迷惑はかけられないと。
かあちゃんは怒る、涙を見せながら。勇さん、誰が、自分の母親を悪く言われて暴力を振るった子どもを叱る親がいる!? 
・・・かあちゃん!
勇吉は、胸が詰まった。詰まりながら、かあちゃんと、初めて言った。

1時間のドラマだ。映画の方は倍くらいある。
母の日にやれば良いのに。なんで先週だったんだろう。
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画像は、ネットで拾った猫の親子。
調べて見たら、ろっぽんそーというまんが家さんのブログからだった。
チラシの裏に漫画
この絵を見ているだけで泣きそうになります。良い絵だなぁ。

母の日、かあちゃん、ありがとう!




追記
時代劇の常連で特撮ファンにも知られる本田博太郎さん「かあちゃん」に出ていて、とても気に入っているようですね。
本田博太郎さん観賞ノート

こっちがオリジナル。市川崑の脚本・監督の「かあちゃん」
かあちゃん