ソフビ原型 M1号


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ソフビ原型(92年~94年)

<M1号>

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M1号のオーナーである西村祐次さんが企画したマルサン・ブルマァクタイプの自社製品ケムール人が出た時、僭越ながらマルサンのファンとしてアイディアを提出した。
同人仲間のアイディアも採り入れて、コピー用紙何枚かにスケッチを描き、コンセプトを文字化して簡単な企画書めいた小冊子をまとめた。
マルサン(またはブルマァク)の人形は、世代によってとらえ方が違う。
発売の時期によっても違うし、当時買わなかった人が集め出しての価値観もある。
10人10色のイメージがあって良い。
その上で、当時未就学児童だった自分や同人仲間が買ってもらった初期発売時期の鮮烈なイメージをどこかで繋げて欲しかった。
マルサンの怪獣は、強そうでいて可愛く、深い成形色にメタリックカラーが映えた。
後で知ったのだが、瀬戸物職人が手にした原型はとくに素晴らしく、粘土の柔らかさがあった。手にした時に馴染むS字曲線は、おそらくキューピーの原型をやった人のだろうと踏んでいた。
腰のところの掴みやすさが大事な要素だ。
ラゴン、リトラ、ガラモン(小)、ベムラーをやらせてもらった。
まず当時の未発売の物なので、ラゴンとリトラは順当な選出だった。

●ラゴン

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ラゴンは縫いぐるみがガラモンと同じような顔をしているので、ガラモンのソフビの顔をそのままモデルにした。
ラゴンじたい、造型の高山良策さんの顔にも似ていて、ガラモンも実によく似ている。それをマルサンの原型師は、リアルに過ぎず、うまくまとめた。
あれい以上のガラモンは今までも出ていない。だから、ラゴンの原型でそのままガラモンの顔を踏襲するのはハズレのない狙いである。
体の方は、本当は古谷敏さんの体形をややマッチョにしたウルトラマンのソフビを模しても良かったが、ウルトラQ怪獣の発売時にウルトラマンは出ていない。
まぁ、仮に当時出ていたとして、値段の350円を崩さないと思うので、細くしないでボリュームをつけるハズと思った。
問題は、体表のブロックどうするかだ。ガレージキットの原型なら外さないところだが、マルサンの怪獣は子ども向け玩具なので、あったらリアルになってしまうと判断して、付けなかった。

●リトラ

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ゴメスと並べる事を前提とした。当時、リトラが発売されてなくて、もし出ていたら遊びが広がったのは間違いない。その永い憧れを原型へ託した。
ラゴン同様、これもゴメスの顔のバランスをそのままもらった。ゴメスの元であるゴジラ、リトラの元であるラドンも、造型の利光貞三さんの共通した顔の造作がある。
それに加え、ゴメスとリトラは、オスとメス。夫婦怪獣でも良いと思っていた。実際、デザインをした井上泰幸さんに聞いたら、龍と鳳凰、さらに雌雄を決するのオスメスの意味合いもあるようだった。
そもそもゴメスが可愛いのだが、リトラはディズニーキャラクターの手前くらいで止めた。羽の形はペギラの嵌着を模して、動く様にした。

●ガラモン(小)

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ガラモンのミドルサイズをガラダマへ入れて出したらどうかと思って、スケッチを描いた。ぼくの予想では2つ入れたら面白かったがそのサイズのガラダマはかなり大きくなってしまう。
ガラモンは、同時に、当時再現出来なかった、レッドキングとチャンドラーの間へ置ける小さなピグモンを頭に描いていた。当時悩んだのは、赤いガラモンが出た時に、ピグモンとして遊べると思いつつ、なかなかシンドかった記憶がある。ミドルサイズなら科特隊員とも並べられる。
マルサンのガラモンをそのままスケールダウンした。もう少し、ひだひだを省略するつもりで始めたのに止まらなくなって、かなり正確に再現した。やや全体的に面長になった。

●ベムラー

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これは試作的な意味があった。まずコレクターの倉治隆さんがマルサンの尻尾付きギャンゴのテストショットを持っていた事が始まりだ。テストショットは商品より一回り大きいので、複製をして縮んでも商品のギャンゴより1周りのダウンで済む。
それを型取りして、ベムラーを作った。
ベムラーはブルマァクで出たのだが、ボリュームが在りすぎた。
もしマルサンが出していたら? 当時のメイキング同様、ギャンゴに似たベムラーが出ていたかも知れない。ギャンゴはベムラーのスーツの改造なので、これはその逆になるのだが。
ギャンゴの顔はほとんどいじっていない。角を付けて、手を新造して胸の飾りと体表を整えた。

●原型以外

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マルサンで出せなかったキャラクターで、もしマルサンが当時出していたら?というシミュレーションは、その頃のぼくのインスピレーションを刺激した。あれもれこも出してもらいたかったのは、要するに、コレクションのマルサンの怪獣と並べてみたかったからに他ならず、瀬戸職人の手になった初期のテイストを鉄則として、いろいろ考えた。
その際に、ソフビのコレクターとして名高い倉治隆さんのスケッチもあって、ぼくはそのマタンゴに目玉を付けるアイディアを出した。
マルサンは、怪獣を流通業者がグロテスクなものは売れないと言われたので、可愛く格好良くまとめていた。
だから、目玉のない怪獣なんて売れないと踏むに違いないと判断。
M1号の原型師は、バランス良くまとめたと感心した。


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ガラダマ案。ナメゴンもカネゴンもこんな感じでミニサイズを出したら?と思っていた。



2010-10-11